京都の観光旅行ガイド
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下鴨神社

しもがもじんじゃ

下鴨神社は、正式名称を賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)といいます。上賀茂神社を上社、下鴨神社を下社として、両社を総称して賀茂社と呼びます。京都で最も古い神社の一つであり、毎年5月15日に行われる葵祭は、京都の三大祭の一つとして有名です。東西に並ぶ本殿は国宝に指定され、1994年(平成6年)には世界文化遺産として登録されました。


正式名称賀茂御祖神社(かもみおやじんじゃ)
祭神賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)、玉依媛命(たまよりひめのみこと)
所在地〒606-0807 京都府京都市左京区下鴨泉川町59
問い合わせ075-781-0010
開閉門時間午前6:00~午後5:00(神事等により変更の場合有り)
拝観時期一年中
参拝料金-
見学時間の目安約60分
参拝順路特になし
アクセス京都市バス「下鴨神社前」、「糺ノ森前」下車(4・205系統)
駐車場 24時間営業無休 収容台数150台(下鴨神社西駐車場)
駐車場料金・30分毎¥200(正月・みたらし祭・五山の送り火 等)1時間¥600以降30分毎¥200
ご利益厄除、縁結び、安産子育、交通安全
地図

下鴨神社の見どころ

下鴨神社の見どころは、自然豊かな糺の森です。広大な森には、奈良の小川、瀬見の小川、泉川が流れ、ゆったりと時間を忘れて過ごせます。また、女性守護として知られる河合神社や、縁結びで有名な相生社をはじめ、境内に点在する摂社や末社も魅力的です。さらに、蹴鞠はじめや葵祭、みたらし祭など、人気の祭も見逃せません。時間があるなら、ぜひ祭のシーズンに訪れてみたい場所です。

糺の森
ただすのもり

賀茂川と高野川が合流する三角州部分に位置し、国の史跡に指定されています。面積は約12万4千平方メートルで、これは東京ドームの約3倍に相当しますが、平安時代には約495万平方メートルで、現在の40倍以上の広さがありました。

河合神社
かわいじんじゃ

境内摂社で、正式名称は鴨河合坐小社宅神社(かものかわあいにいますおこそやけのじんじゃ)です。鴨長明(かものちょうめい)ゆかりの神社で、祭神は玉依媛命(たまよりひめのみこと)を祀っています。

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三井社
みついしゃ

別名を三塚社(みつづかしゃ)といい、中社に賀茂建角身命(かもたけつぬみのみこと)、東社(左)に玉依媛賣命(たまよりひめのみこと)、西社(右)に伊賀古夜日賣命(いがこやひめのみこと)が祀られています。奈良時代から平安時代にかけて、この地域は蓼倉郷(たてくらごう)と呼ばれていました。三井社は、鴨社蓼倉郷の総社(祖社)として祀られており、河合神社の向かいに位置しています。

河崎社
こうさきのやしろ

境内末社で、もともと下粟田郷河崎里に祀られていたため河崎社と呼ばれています。例祭は7月7日です。祭神には、神魂命(かんたまのみこと)、賀茂建角身命、玉依彦命(たまよりひこのみこと)、大伊乃伎命(おほいのきのみこと)、大屋奈世命(おおやなせのみこと)、馬伎命(まきのみこと)が祀られています。1536年(天文5年)の兵火で壊滅しましたが、2015年(平成27年)再興されました。

二十二所社
にじゅうにところのやしろ

境内摂社で、祭神には賀茂氏二十二譜始祖神が祀られています。例祭は4月14日です。創始の年代は不明です。21年ごとの遷宮に合わせて開帳されます。

鴨社神宮寺旧跡
かもしゃじんぐうじきゅうせき

神仏習合の時代に存在していた境内の神宮寺の旧跡。2024年7月1日から特別拝観が始まり、復元された竜ガ池や方丈庵などが公開されています。

雑太社
さわたしゃ

境内末社で、かつては鴨社神舘御所(かもしゃかんたちごしょ)内の雑太(さわた)という地に、御所の鎮祭社として祀られていました。関西ラグビー発祥の地として知られ、近年では「ラグビー神社」として多くの注目を集めています。

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賀茂斎院御歴代斎王神霊社
かものさいいんのごれきだいのいつきのみやのみたまのおやしろ

境内末社で、葵祭の斎王の神霊を祀る社です。祭神として有智子内親王をはじめとする三十五代の斎王神霊が祀られています。例祭は7月4日に行われます。

瀬見の小川
せみのおがわ

祭神・賀茂建角身命が名付けた小川です。鴨長明が「石川や 瀬見の小川の 清ければ 月も流れを 尋ねて澄む」と詠んだことで知られています。

烏の縄手
からすのなわて

縄手とは、細くて狭い長い道を意味し、八咫烏(やたがらす)の神様へ参拝するための長い参道のことです。かつて糺の森には、木々の間を縫うようにいくつもの細い参道が存在していました。その一部が再現されています。

奈良の小川
ならのおがわ

叉蔵の桔木の墨書
あぜくらのはねぎのぼくしょ

1991年(平成3年)に発見されました。桔木とは、屋根裏に取り付ける木材のことです。「五年四月二十八日 神与兵衛」と記されています。

南口鳥居
みなみぐちとりい

さるや
さるや

下鴨神社の境内、糺の森に位置する茶店です。下鴨神社ならではのスイーツを味わうことができます。

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相生社
あいおいのやしろ

抹社です。古くから縁結びの神として知られています。境内には二本の木が一つに結びついた「連理の賢木(れんりのさかき)」があり、良縁を願う多くの人々が訪れます。

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楼門
ろうもん

高さ13メートルで、東西に回廊があります。西回廊には「剣の間」があり、葵祭の際には勅使がここで剣を解かれます。楼門は重要文化財に指定されています。

神服殿
しんぷくでん

神服の奉製を行う御殿として使われていたことから、この名が付けられました。開かずの間として知られており、古くから御所が災害に見舞われた際の臨時の御座所とされています。

供御所
くごしょ

お供え物を調理・準備する場所です。

比良木社
ひいらぎしゃ

境内摂社で、正式名称は出雲井於神社(いずもいのえじんじゃ)です。周りに何を植えてもヒイラギの葉のようにギザギザになることから通称「比良木社」と呼ばれるようになりました。

橋殿
はしどの

御蔭祭(みかげまつり)において、御神宝を保管する御殿として使用されます。御手洗川に橋のようにかかっています。

細殿
ほそどの

歴代天皇の行幸や、法皇、上皇、院の御幸の際の安在所です。また、関白が賀茂詣の際には拝所とされ、鴨社歌会や茶会なども行われていました。

舞殿
まいどの

葵祭の際には、勅使が祭文を奏上し、東遊(あずまあそび)が奉納されます。

中門
ちゅうもん

四脚門で切妻造の檜皮葺です。

本殿
ほんでん

賀茂建角身命を祀る西殿と玉依媛命を祀る東殿から成り立つ国宝です。

三井神社
みついじんじゃ

境内摂社で古くは蓼倉里三身社(たてくらのさとみつみのやしろ)や三井ノ神社と呼ばれていました。祭神として、賀茂建角身命、その妻の伊可古夜日売命、そしてその子の玉依姫命の三神が祀られています。

えとの社
えとのやしろ

言社(ことのしゃ)とも呼ばれ、7つの名前を持つ大国主が祀られている7つの社です。それぞれが十二支の守り神となっています。

御手洗川
みたらしがわ

光琳の梅の木
こうりんのうめのき

尾形光琳(おがたこうりん)の国宝「紅白梅図屏風」の元となった梅の木です。

井上社
いのうえしゃ

境内末社で、別名を御手洗社(みたらししゃ)といい、祭神として瀬織津姫命(せおりつひめのみこと)を祀っています。例祭は土用の丑の日に行われます。

みたらしの池
みたらしのいけ

みたらし団子発祥地です。

祓社
はらいのやしろ

境内末社で、祭神として玉依媛命、賀茂建角身命、そして祓戸大神(はらへどのおおかみ)が祀られています。鴨神道という独自の思想に基づいています。旅行や交通安全などの導きの守護神とされ、災難除けや病難除けの祓いの神としても信仰されています。

下鴨神社の歴史年表

BC90年
(崇神天皇7年)
神社の瑞垣の修造が行われた。
544年
(欽明天皇5年)
葵祭がはじめられた。

下鴨神社の年間行事

1月1日(元旦):歳旦祭

1月4日:蹴鞠はじめ

1月5日:年賀祭

1月9日:初大国

1月:初えと祭

1月成人の日:成人祭

1月15日:御粥祭

2月3日:節分祭

2月初午の日:初午祭

2月11日:紀元祭

2月17日:祈年祭(土解祭)

2月22日:御内儀御祈祷祭

2月23日:天長祭

3月3日:流し雛

3月7日:三井社祭

4月1日:雑太社祭

4月1日:日吉社祭

5月3日:流鏑馬神事

5月4日(隔年):斎王代御禊の儀

5月4日:古武道奉納

5月5日:歩射神事

5月立夏の日:更衣祭

5月:献花祭

5月:献茶祭

5月12日:御蔭祭

5月14日:堅田供御人鮒奉献祭

5月15日:葵祭

5月:煎茶献茶祭

6月1日:貴布祢社祭

6月上旬:蛍火の茶会

7月土用:御手洗祭(足つけ神事)

8月1日:霊璽社祭

8月立秋の前夜:夏越神事(矢取りの神事)

9月9日:結納祭

9月:印章祈願祭

10月14日:出雲井於社祭

10月17日:神嘗祭奉祝祭

10月15日:えと祈願祭(崇敬者大祭)

10月23日:霜降祭

11月3日:明治祭

11月立冬の日:更衣祭

11月15日:七五三詣

11月15日:河合社祭

11月23日:新嘗祭

11月下旬:比良木社お火焚祭

12月12日:御薬酒、若水神事

12月13日:相生社祭(縁結び祭)

12月31日:除夜祭、大祓式

下鴨神社の周辺情報

加茂みたらし茶屋まで徒歩3分

参考

下鴨神社公式ウェブサイト、京都大辞典、下鴨神社と糺の森