葵祭
あおいまつり
葵祭は、正式には賀茂祭という上賀茂神社(賀茂別雷神社)と下鴨神社(賀茂御祖神社)の例祭です。以前は宮中の儀、路頭の儀、社頭の儀の三つの儀式からなっていましたが、現在は宮中の儀は行われていません。
総勢500名以上で、かつての王朝絵巻のような行列を再現し、京都御所から下鴨神社へ向かい、その後、上賀茂神社に至ります。
葵祭は日本最古の祭で、平安時代には祭といえば賀茂祭のことを指していました。祇園祭や時代祭とともに、京都三大祭の一つとされています。また、石清水祭や春日祭とともに三勅祭の1つでもあります。石清水祭を南祭と呼ぶのに対して、葵祭は北祭とも呼ばれています。
古墳時代、欽明天皇のときに凶作に見舞われた際、賀茂神の祟りであることがわかり、4月の吉日に葵を飾り、馬に鈴をつけて走らせ、五穀豊穣を祈る儀式が行われました。この出来事が葵祭の始まりとされています。
牛車や神事に携わる人々、家の軒下に至るまで双葉葵を飾られるようになり、江戸時代以降にはこの祭りが葵祭として知られるようになりました。
正式名称 | 賀茂祭(かもまつり) |
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日時 | 5月15日 10:30~ |
場所 | 京都御所 〒602-0881 京都府京都市上京区京都御苑3 下鴨神社 〒606-0807 京都府京都市左京区下鴨泉川町59 上賀茂神社 〒603-8047 京都府京都市北区上賀茂本山339 |
問い合わせ | 京都御所 075-211-1215 下鴨神社 075-781-0010 上賀茂神社 075-781-0011 |
地図 | |
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葵祭の見どころ
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路頭の儀
ろとうのぎ
天皇の使者である勅使を中心とした行列が御所から下鴨神社、上賀茂神社へと巡行します。行列を大きく分けると警護の列、宝物の列、斎王代以下女人列で構成されています。御所を出発した行列は建礼門前を通過し、京都御苑を練り歩き、堺町御門を出て、丸太町通を東に進み、河原町通を北上します。その後、糺の森を通って下鴨神社へ到着し、社頭の儀を行います。その後、下鴨神社を出て賀茂街道を通り上賀茂神社に向かいます。
社頭の儀
しゃとうのぎ
勅使がお祓いを受け、祭文を奏上します。その後、二頭の馬が舞殿を3周回る牽馬の儀(ひきうまのぎ)が行われます。続いて、舞人が舞殿で東遊(あずまあそび)を舞います。
斎王代以下女人列
さいおうだいいかにょにんれつ
斎王代は、斎王の代理のことです。斎王は神に仕える女性で、平安時代から未婚の皇族女性(内親王)が選ばれていましたが、その慣習は途絶えていました。1956年(昭和31年)からは、毎年一般の女性から斎王代が選ばれるようになり、斎王代を含む女人列が復活しました。