清水寺は北法相宗の大本山です。舞台造り(懸崖造り)の本堂は「清水の舞台」として広く知られ、通年を通じて多くの観光客が訪れます。さらに、音羽の滝から流れる三筋の水も有名です。1994年(平成6年)には世界文化遺産に登録されました。また、清水寺は西国三十三所観音霊場の第十六番札所としても知られています。
建仁寺は、1202年(建仁2年)に鎌倉幕府二代将軍源頼家によって寺域を寄進され、栄西が開山しました。その時の元号である「建仁」からその名がつけられました。室町幕府三代将軍足利義満の下で制定された京都五山の制度では、第三位の位置づけとなりました。建仁寺は優れた漢詩や漢文の秀でた僧を多く輩出したことから建仁寺の学問面と呼ばれました。また、寺宝としては、俵屋宗達の「風神雷神図」や海北友松の障壁画「雲龍図襖」などが所蔵されています。
西来院は建仁寺境内の北東に位置する塔頭寺院です。建仁寺11世の蘭渓道隆(らんけいどうりゅう)が住したことから通称「蘭渓道隆の寺」とも呼ばれました。通常非公開ですが、近年、玄関前庭園や本堂の枯山水庭園が改修され、「九華青蓮」と「峨眉乗雲」という新たな風情が加わりました。
霊源院は、建仁寺の境内の南東に位置する塔頭寺院で、通常非公開です。通称「甘茶の寺」として知られており、毎年、甘茶の花が咲く5月中旬頃に特別公開されています。また、幼い頃の一休宗純や今川義元が修行した寺院として知られています。