久昌院
きゅうしょういん
久昌院は、建仁寺境内の西南に位置する塔頭寺院で、通常は非公開です。1608年(慶長13年)、徳川家康の家臣であった奥平信昌(おくだいら のぶまさ)とその息子、松平忠明(まつだいら ただあきら)によって、三江紹益(さんこう じょうえき)を開山として招き創建されました。寺名は信昌の法号に由来しています。
信昌の祖父である奥平貞勝の菩提所であった高松軒が前身とも伝えられています。
墓地には、大徳寺の開山・宗峰妙超(しゅうほうみょうちょう)の叔父である赤松則村(あかまつ のりむら)や、禅僧・雪村友梅(せっそん ゆうばい)の墓があり、また奥平家の霊屋も存在しています。
正式名称 | 久昌院 |
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山号 | - |
宗派 | 臨済宗建仁寺派 |
本尊 | 薬師如来 |
所在地 | 〒605-0811 京都府京都市東山区小松町591 建仁寺境内 |
問い合わせ | 075-561-7074 |
拝観時期 | 通常非公開 |
見学時間の目安 | 30分 |
アクセス | 京都市バス「東山安井」、「南座前」、「祇園」、「清水道」下車(100・206系統) 京阪電車「祇園四条駅」下車 |
駐車場 | 北門の近く |
駐車場料金 | 平日:8:00~20:00 20分/300円 20:00~8:00 30分/300円 休日:8:00~20:00 15分/300円 20:00~8:00 30分/300円 |
ご利益 | - |
地図 | |
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久昌院の見どころ
久昌院の見どころの一つは、本堂前の池泉鑑賞式庭園です。特徴的なのは、二段に刈り込まれた生垣で、そこから建仁寺の堂宇を望むことができます。また、奥平信昌の菩提寺であることから、本堂の襖絵には信昌が活躍した「長篠合戦の図」が描かれており、一見の価値があります。普段は非公開のため、特別公開の際にはぜひ訪れてみてください。
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山門
さんもん
庫裏
くり
鎮守社
ちんじゅしゃ
鐘楼
しょうろう
鐘楼には、奥平信昌の息子、松平忠明(まつだいら ただあきら)が寄進した鐘が掛けられています。鐘には、開山である三江の銘が刻まれています。建物は創建当初のものです。
本堂(客殿)
ほんどう(きゃくでん)
奥平信昌の正室である亀姫(徳川家康の長女)が持っていた持念仏である薬師如来を本尊として安置しています。本堂の襖絵には「長篠合戦の図」が描かれており、幕末の大和絵の絵師、宇喜多(浮田)一蕙(うきた いっけい)の手によるものです。建物は創建当初からのものが残されています。
本堂前庭
ほんどうまえにわ
本堂前に広がる心字池を中心とした池泉鑑賞式庭園で、東山を借景としています。二段に刈り込まれた生垣が特徴的で、江戸時代中期に作庭されたものと伝えられています。
書院(高松軒)
しょいん(こうしょうけん)
上段の間を備えた十二畳の座敷と、八畳台目の座敷が設けられています。
茶室「遠州別好ノ席」
ちゃしつ「えんしゅうべつごのみのせき」
書院の隣に位置する三畳台目の茶室で、利休好みの様式が取り入れられています。
久昌院の歴史年表
1608年 (慶長13年) | 奥平信昌(おくだいら のぶまさ)、松平忠明(まつだいら ただあきら)が三江紹益(さんこう じょうえき)を開山として招き、創建。 |
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1596~1615年 (慶長年間) | 高松軒を併合した。 |
久昌院の周辺情報
清水寺(きよみずでら)まで徒歩16分
参考
京都大辞典、京都・山城 寺院神社大辞典、別冊旅の手帖 京の冬の旅(平成28年11月28日発行)、第51回 京の冬の旅 非公開文化財特別公開ガイドブック、京都の禅寺散歩、建仁寺公式ウェブサイト