平等院では、毎年3月2日(旧暦2月2日)に「関白忌(かんぱくき)」が営まれます。これは、藤原頼通(ふじわらのよりみち)の命日にあたり、彼を偲ぶ法要です。2025年には、頼通の952回忌にあたります。
上賀茂神社で行われる流し雛は、毎年3月3日の桃花神事の後に執り行われます。願い事を書いた短冊を、病気やけがれを移すとされる紙製の雛人形に添えて、ならの小川に流し、無病息災を祈願します。最初に巫女が雛人形を流し、その後に神職や訪れた人々も雛人形を流します。
毎年3月3日のひな祭りには、下鴨神社の井上社(御手洗社)で「流し雛」が執り行われます。公募で選ばれた男女が男雛と女雛の装いをし、桟俵(さんだわら)に乗せた雛人形を御手洗池に流します。
貴船神社の雨乞祭は、毎年3月9日に執り行われる伝統的な神事です。農作業が始まる季節を前に、適度な降雨がもたらされ、五穀が豊かに実るよう祈願するものです。
清涼寺のお松明式は、毎年3月15日に行われる伝統行事です。本堂にて涅槃会の法要が執り行われ、その後、境内に立てられた高さ約7メートルの3本の大松明に火が灯されます。稲作の豊凶を占うものとされ、燃え方によってその年の収穫を予測します。
大報恩寺で毎年3月22日に執り行われる「千本釈迦念仏」は、由緒ある念仏法要です。法要では、釈迦が入滅の際に遺した最後の教えを記した「遺教経(ゆいきょうぎょう)」を訓読し、大念仏を唱えます。
隨心院で毎年3月の最終日曜日に行われる「はねず踊り」は、薄紅色の梅の花が咲く季節に行われる伝統行事です。美しい容姿で知られる小野小町(おの の こまち)を偲び、彼女にまつわる「百夜通い」の伝説にちなむ童歌に合わせて舞が披露されます。