隨心院はねず踊り
ずいしんいんはねずおどり

隨心院で毎年3月の最終日曜日に行われる「はねず踊り」は、薄紅色の梅の花が咲く季節に行われる伝統行事です。美しい容姿で知られる小野小町(おの の こまち)を偲び、彼女にまつわる「百夜通い」の伝説にちなむ童歌に合わせて舞が披露されます。
「はねず」とは、かつて薄紅色を意味した言葉であり、隨心院の庭に咲く「はねずの梅」とともに、この行事の象徴となっています。
大正時代まで、春の訪れとともに「はねずの梅」が咲く頃になると、里の子どもたちが家々を訪ね、門内の庭で踊りを披露する風習があったと伝えられています。しかし、この伝統は一時途絶えてしまいました。
その後、1973年(昭和48年)に「はねず踊り」は復活し、現在では隨心院において、春の訪れを告げる舞として大切に受け継がれています。
正式名称 | はねず踊り |
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日時 | 3月最終日曜日 |
場所 | 隨心院藥医門前:〒607-8257 京都府京都市山科区小野御霊町35 |
観覧 | 大人1,000円、中学生800円、小学生以下無料(入山料(拝観料・梅園入園料・はねず踊り観覧料含む)) |
問い合わせ | 075-571-0025 |
地図 | |
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隨心院はねず踊りの見どころ
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はねず踊り
当日11時、12時30分、13時30分、15時の計4回にわたり披露されます。舞を披露する子どもたちは、それぞれ小野小町と深草少将に扮します。小町役は、赤い縁取りの笠をかぶり、裾が緑色の衣装を身にまといます。一方、少将役は、白い縁取りの笠をかぶり、手には「はねずの梅」の枝を持っています。舞は、およそ10分間にわたって披露されます。

随心院今様
「はねず踊り」の後には、白拍子による今様が披露されます。今様とは、平安時代から鎌倉時代にかけて貴族の前で演じられていた歌舞の一つです。舞では、小野小町と深草少将にまつわる歌詞が詠まれ、琴の伴奏とともに優雅に舞が繰り広げられます。約5分間披露されます。

招待伝統芸能
しょうたいでんとうげいのう
伝統芸能の公演は、11時と13時30分の2回のみ行われます。なお、この招待公演は毎年決まった演目が披露されるわけではなく、その年ごとに異なる伝統芸能が上演されます。近年の演目を振り返ると、2010年には千本ゑんま堂の大念仏狂言、2011年には雅楽「蘭陵王」、2012年には出雲風流花踊り、2013年には石見神楽が披露されました。2014年には千本ゑんま堂の大念仏狂言「土蜘蛛」、2015年はいちひめ雅楽会による雅楽、2018年と2019年には再び石見神楽が上演されています。なお、2020年から2022年は公演が中止となりましたが、2024年には石見神楽が披露されました。2025年は千本ゑんま堂大念仏狂言「土蜘蛛」でした。
隨心院はねず踊りを
実際に体験してみた感想
はねず踊りは3回か4回見に行っています。運が良ければ梅が満開で最高なんですが、運が悪い年はまったく咲いていなかったり、すでに散っていたりすることもあります。
それに、なぜかはねず踊りの日は雨か曇りが多いんですよね。私が行ったときに晴れていた記憶がありません。雨の日は外の特設ステージが中止になり、堂内で踊りが披露されたこともありました。
まあ、それはそれとして、この日は随心院の境内でお土産やぜんざいの振る舞いもあり、踊り以外にも楽しめる要素があって良かったですね。
参考
隨心院公式ウェブサイト、京都大辞典
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[2] 匿名さん さん 投稿日: 2025-03-30 23:01:43
随心院のはねず踊り今年始めて見た!
子供たちの可愛い舞にホッコリ?
境内の梅も満開で良かった。
[1] 匿名さん さん 投稿日: 2025-03-06 16:49:48
はねず踊りの話題が出ると、春の訪れを感じます。以前、はねず踊りを見に行ったことがありますが、思いのほか多くの観光客が訪れており、前の方で見ることはかないませんでした。また、前方ではカメラを構えたまま周囲への配慮を欠いた方が数人おられたのを記憶しています。それでも、小学生の子どもたちが一生懸命に踊る姿はとてもかわいらしく、健気な姿に心が温まりました。今年も楽しみにしています。長々と失礼いたしました。
↳ 管理人 さん 投稿日: 2025-03-07 06:33:59
コメントありがとうございます。
はねず踊りは春の訪れって感じで楽しみですよね。
カメラの件ですが、私も写真を撮っておりますので、気を付けたいと思います。