京都の観光旅行ガイド
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興臨院

こうりんいん

興臨院は、大徳寺の境内にある塔頭で、能登の戦国大名・畠山義総(はたけやま よしふさ)によって創建されました。寺名は、義総の法名「興臨院殿伝翁徳胤大居士」に由来しています。後に焼失しましたが、前田利家によって再建され、以降、前田家の菩提寺となりました。

境内には、畠山氏歴代の墓や久我大納言夫妻の墓があり、寺宝として「椿尾長鳥堆朱盆(つばきおながどりついしゅぼん)」を所蔵しています。

正式名称興臨院
山号-
宗派臨済宗大徳寺派
本尊釈迦如来
所在地〒603-8231 京都府京都市北区紫野大徳寺町80 大徳寺境内
問い合わせ075-491-7636
拝観時期通常非公開
見学時間の目安30分
アクセス京都市バス「大徳寺前」下車(1、12、102、204、205、206、北8、M1系統)
駐車場東門の近く
駐車場料金
ご利益-
地図

興臨院の見どころ

興臨院の見どころは、毎年秋の特別拝観時に楽しめる紅葉です。写真にはありませんが、方丈北側にある庭の紅葉はぜひご覧いただきたいポイントです。また、ライトアップも行われるため、紅葉の季節に訪れることをおすすめします。観光客にはあまり知られていない隠れた紅葉スポットです。

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表門
おもてもん

表門は、1533年(天文2年)の創建当時から現存するもので、「興臨院の古門」として知られています。重要文化財に指定されています。

庫裏
くり

1975年(昭和50年)に始まった方丈(本堂)の解体復元工事に伴い、新たに建立されました。

方丈玄関(唐門)
ほうじょうげんかん(からもん)

室町時代の禅宗様式で造られており、波型の細長い木を縦に並べた「連子窓(れんじまど)」が特徴です。重要文化財に指定されています。

方丈(本堂)
ほうじょう(ほんどう)

1975年(昭和50年)に発見された江戸時代の文書に基づき、解体修復が行われました。重要文化財に指定されています。

方丈前庭園
ほうじょうまえていえん

江戸時代の文書に基づいて方丈の解体修復に合わせて旧庭園を復元したものです。蓬莱型式の枯山水庭園で、中根金作(なかね きんさく)によって作庭されました。また、天台山の国清寺にある石橋を模したデザインが特徴です。

爪塚
つめづか

琴の爪を供養するための塚です。

琴心塔
ことしんとう

琴奏者の遺骨を埋葬して供養するための塔です。

茶室「涵虚亭」
ちゃしつ「かんきょてい」

古田織部の好みによる茶室で、躙口(にじりぐち)と貴人口(きにんぐち)の両方を備えています。1928年(昭和3年)に山口玄洞(やまぐち げんどう)によって建立されました。

興臨院の歴史年表

1533年
(天文2年)
能登の畠山義総(はたけやま よしふさ)が小渓紹怤(仏智大通)(しょうけいしょうふ(ぶっちだいつう))を開祖に迎え、創建した。
1586年
(天正14年)
前田利家が現地に移築して再興した。以降前田家の菩提寺になる。
1928年
(昭和3年)
山口玄洞(やまぐち げんどう)によって茶室「涵虚亭」が建立。
1975年
(昭和50年)
表門、唐門を除く方丈(本堂)の解体復元が1975年から3年かけて行われる。

参考

興臨院駒札(立札)、京都大知典、京都大辞典、京都の禅寺散歩、古寺巡礼 京都17 大徳寺