京都の観光旅行ガイド
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金閣寺

きんかくじ

金閣寺は、正式には鹿苑寺(ろくおんじ)という寺院で、相国寺の塔頭寺院です。北山文化の象徴的存在であり、室町幕府第三代将軍足利義満が営んだ山荘・北山殿を禅寺に改めたものです。鹿苑寺という名前は、義満の法号「鹿苑院」から取られました。本尊は聖観世音菩薩であり、庭園は国の特別史跡および特別名勝に指定されています。1994年(平成6年)には世界文化遺産に登録されました。


正式名称鹿苑寺(ろくおんじ)
山号北山(ほくざん)
宗派臨済宗相国寺派
所在地〒603-8361京都府京都市北区金閣寺町1
問い合わせ鹿苑寺事務局:075-461-0013
参拝時間午前9:00~午後5:00
拝観時期一年中
参拝料金大人(高校生以上)500円
小・中学生300円
見学時間の目安約45分
参拝順路一方通行
アクセス京都市バス「金閣寺道」下車(12・59・205・M1系統)
京都駅からバスで約40分
駐車場午前8:40~午後5:10 収容台数250台(第1・第2・第3駐車場合計)
駐車場料金・乗用車400円(最初の60分、以後30分毎200円)
・マイクロバス・ジャンボタクシー600円(最初の60分、以後30分毎300円)
・バス1,300円(最初の60分、以後30分毎650円)
・二輪車200円(最初の60分、以後30分毎100円)
ご利益不動明王:眼病平癒
地図

金閣寺の見どころ

金閣寺の見どころは、金色に輝く金閣(舎利殿)と鏡湖池を中心とした庭園です。天気の良い日には、鏡湖池に映る金閣の美しさが際立ちます。また、金森宗和によって作られた夕佳亭も必見です。開門は午前9時ですので、人混みを避けるためには早めに訪れることをおすすめします。

総門
そうもん

門の左側にご用心(五戒)の言葉が貼られています。五戒とは、殺生・偸盗・邪淫・妄語・飲酒の禁止という、仏教における重要な教えの一つです。
一. 生命あるものを殊更に殺さざるべし
二. 与へられざるものを手にすることなかるべし
三. 道ならざる愛欲をおかすことなかるべし
四. いつわりの言葉を口にすることなかるべし
五. 酒におぼれてなりはひを怠ることなかるべし

鐘楼
しょうろう

この鐘は、鎌倉時代に作られたもので、西園寺家に由来しています。通常は鐘をつくことはできませんが、限られた日に一般の方々も鐘をつけます。鐘をつくためには、1つき200円の料金が必要です。

庫裏
くり

禅宗寺院特有の様式で作られた建物です。切妻造桟瓦葺(きりづまづくりさんがわらぶき)です。

唐門
からもん

唐破風の装飾が施された特徴的なもので、普段は閉じられています。

浄蔵貴所塔
じょうぞうきしょとう

平安時代の僧侶である浄蔵の供養塔です。加持祈祷に優れ、八坂の塔の傾きを直したという伝説が残っています。

南池跡
みなみいけあと

足利義満の北山殿の庭園の一部で、水を張った痕跡のない池の遺構です。2016年から2年間の調査により、室町時代前期に築造された庭園の中島や築山などの地形と建物の礎石が発見されました。

鏡湖池
きょうこち

庭園の中心には約6,600㎡(約2千坪)の広大な池があります。池の岬には美しい金閣がそびえ立ち、池内には葦原島、鶴島、亀島などの島が点在しています。さらに、畠山石、赤松石、細川石などの石が配置されています。

葦原島
あしはらじま

鏡湖池に浮かぶ大小の島のうち、最も大きな島です。

舎利殿(金閣)
しゃりでん

この建物は三層から成る楼閣で、一層は寝殿造の法水院(ほっすいいん)、二層は武家造の潮音洞(ちょうおんどう)、そして三層は禅宗仏殿造の究竟頂(くっきょうちょう)と呼ばれています。二層と三層は内外ともに漆で塗られ、金箔が貼られています。屋根はすべて杮葺きで、その上に鳳凰(ほうおう)が飾られています。この建物は1950年(昭和25年)に放火により焼失しましたが、1955年(昭和30年)に再建されました。

方丈
ほうじょう

客殿とも称されています。入母屋造桟瓦葺です。現在までに4回改修されています。仏間に本尊である聖観世音菩薩、夢窓国師像、足利義満像、文雅慶彦像などが安置されています。1678年(延宝6年)、後水尾法皇によって再興された際に、皇后東福門院(徳川和子)が聖観世音菩薩を寄進し、それが本尊となりました。

陸舟の松
りくしゅうのまつ

足利義満の盆栽から移植されたと伝わっています。京都三松の一つ(残り2つは、宝泉院、善峯寺)。

銀河泉
ぎんがせん

足利義満がお茶の水に使用したという伝承があります。

巌下水
がんかすい

足利義満が手洗いに使用したという伝承があります。

龍門滝
りゅうもんたき

鯉魚石(りぎょせき)が置かれ、これは中国の故事「登竜門」に由来しています。

金閣寺垣
きんかくじがき

右と左で異なる組み方をした透かし垣です。

安民沢
あんみんたく

ひでりが続いても枯れないことで知られ、雨乞いの場ともされていました。また、池の中には白蛇の塚が存在しています。

白蛇の塚
はくじゃのつか

西園寺家の鎮守として伝えられています。

夕佳亭
せっかてい

江戸時代に金森宗和が建てた数寄屋造りの茶室で、夕日に映える金閣が特に佳(よ)いということから、この名が付けられました。現在の建物は、1874年(明治7年)に再建されたものです。

不動釜茶所
ふどうがまちゃどころ

和三盆の落雁と抹茶を頂けます。料金は500円です。

不動堂
ふどうどう

弘法大師空海が作ったと伝えられている石不動明王を本尊に祀っています。現在の不動堂は、天正年間(1573-92)に宇喜多秀家が再建したものです。2月3日と8月16日には、開扉法要が営まれます。

金閣寺の歴史年表

1397年
(応永4年)
足利義満が西園寺公経(さいおんじきんつね)の山荘北山第を譲り受けて造営した北山殿を義満没後に遺言によって、子の足利義持が夢窓国師(むそうこくし)を開山として禅寺に改めた。
1398年
(応永5年)
舎利殿(金閣)が竣工。
応仁の乱によって、堂宇のほとんどを焼失。
1422年
(応永29年)
足利義持が参詣。
1474年
(文明6年)
足利義政が妻の日野富子、子の義尚と参詣。
1487年
(文明19年)
足利義政が銀閣(観音殿)を造営するために参詣。
1573-92年
(天正年間)
宇喜多秀家が不動堂を再建。
1596-1615年
(慶長年間)
金森宗和が夕佳亭を建立。
1624-44年
(寛永年間)
鳳林承章(ほうりんじょうしょう)が大書院、小書院等再興。
1678年
(延宝6年)
後水尾法皇が方丈を再興。
1673-81年
(延宝年間)
文雅慶彦(ぶんがけいげん)が復興する。
1950年
(昭和25年)
放火により舎利殿(金閣)が焼失。
1955年
(昭和30年)
舎利殿(金閣)が復興。
2016年
(平成28年)
2016年から2年間の調査により、南池跡に建物等の礎石が発見される。

金閣寺の年間行事

8月16日(五山送り火):不動堂の開扉法要

2月3日(節分):不動堂の開扉法要

金閣寺の周辺情報

平野神社(ひらのじんじゃ)まで徒歩15分

北野天満宮(きたのてんまんぐう)まで徒歩18分

龍安寺(りょうあんじ)まで徒歩20分

等持院(とうじいん)まで徒歩25分

仁和寺(にんなじ)まで徒歩35分

参考

金閣寺公式ウェブサイト、古寺巡礼 京都21 金閣寺、京都大辞典