清涼寺(嵯峨釈迦堂)の「一切経蔵」「転輪蔵」

せいりょうじ(さがしゃかどう)のいっさいきょうぞう てんりんぞう

清涼寺(嵯峨釈迦堂)の「一切経蔵」「転輪蔵」

清涼寺(嵯峨釈迦堂)の境内にある「一切経蔵(いっさいきょうぞう)」は、仁王門の東北、阿弥陀堂の南に位置する、仏教文化を象徴する重要な建物です。仏の教えを網羅した膨大な経典「一切経」が収められており、唐紙で装丁された明板本5,408巻が大切に保管されています。

内部の中央には「転輪蔵(てんりんぞう)」と呼ばれる回転式の法輪が据えられ、一度これを回すことで、一切経を読んだのと同じ功徳を得られると伝えられています。

一切経蔵は、拝観料100円を納めることで内部の見学が可能で、実際に転輪蔵を回す体験もすることができます。


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傅大士座像(善慧大士座像)
傅大士座像(善慧大士座像)
ふだいしざぞう(ぜんねだいしざぞう)

一切経蔵の正面には、傅大士(ふだいし)座像が安置されています。善慧大士(ぜんねだいし)の名でも知られています。両脇には、従者とされる普浄(ふじょう)・普現(ふげん)の二像が寄り添うように配されています。

転輪蔵
転輪蔵
てんりんぞう

六角形の平面を持つ厨子のような構造で、上下の軸を中心として回転する仕組みになっています。縁の下に設けられた組物から突き出た横木を手で押すことで、ゆっくりと回転させることができます。膨大な量の一切経をすべて読むことは大変であるため、転輪蔵を一度まわすことで、一切経を読誦したのと同じ功徳が得られる、そのような信仰にもとづいて造られたものです。この思想を考えた人物こそ、経蔵正面に祀られる傅大士(善慧大士)です。

多聞天
多聞天
たもんてん

一切経蔵の内部四隅には、仏法と寺院を護る四天王が安置されています。そのうち北方を守護するのが多聞天で、四天王の中でもリーダー的存在とされています。左手に宝塔、右手に戟(げき)を持つ姿で表されることが多く、仏法を広め、衆生を守護する力を象徴しています。四天王像の中から単独で祀られる場合には、毘沙門天(びしゃもんてん)と呼ばれ、戦勝や財福をもたらす神としても信仰を集めています。

増長天
増長天
ぞうちょうてん

一切経蔵の内部四隅に配置されている四天王のうち、東方を守護するのが持国天です。その名が示すように「国を支え持つ」守護神として信仰され、広く世を安んじる大きな功徳をもたらすと伝えられています。その姿は、宝剣や宝棒などを手にした力強い武将のような姿で表現されることが多く、外敵から仏法と人々を守り続ける存在感が感じられます。

持国天
持国天
じこくてん

一切経蔵の内部の四隅に安置されている四天王のうちの東方の守護。国を支え持ち、大きな功徳があるといわれている。宝剣や宝棒などを持ちって表現されることが多い。

広目天
広目天
こうもくてん

一切経蔵の四隅に安置されている四天王のうち、西方を守護するのが広目天です。浄点眼(じょうてんがん)と呼ばれる清らかな千里眼をもち、人々の営みや世の移ろいを見守りながら、仏法を護る存在とされています。右手に筆、左手に巻物を携えた姿で表されることが多く、記録や智慧を司る守護神としても信仰されています。

参考

一切経蔵説明書き、古寺巡礼 京都 21清凉寺

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