銀閣寺

ぎんかくじ

銀閣寺

銀閣寺として知られる慈照寺は、相国寺の塔頭寺院であり、東山文化の象徴的存在です。室町幕府第八代将軍足利義政が建てた東山山荘「東山殿」を禅寺に改めたものです。慈照寺という名前は、義政の法号「慈照院」に由来します。

庭園は国の特別史跡および特別名勝に指定されており、西芳寺(苔寺)の庭園を模して義政が作庭しました。上段には石組み、下段には池泉回遊式の二段構造になっています。1994年(平成6年)には世界文化遺産に登録されました。

正式名称東山 慈照寺(じしょうじ)
山号東山(とうざん)
宗派臨済宗相国寺派
本尊釈迦牟尼仏
所在地〒606-8402京都府京都市左京区銀閣寺町2
問い合わせ慈照寺寺務所:075-771-5725
参拝時間夏季 (3月1日~11月30日)午前8:30~午後5:00
冬季 (12月1日~2月末日)午前9:00~午後4:30
拝観時期一年中
参拝料金大人(高校生以上)500円
小・中学生300円
見学時間の目安約30分
参拝順路一方通行
アクセス京都市バス「銀閣寺道」下車(5・17・32・急100・急102・203・204・MN204系統)
京都駅からバスで約40分(230円)
駐車場なし
駐車場料金-
ご利益-
地図

銀閣寺の見どころ

銀閣寺の見どころには、観音殿(銀閣)があります。また、錦鏡池を中心とした庭園も魅力的で、自然の美しさを散策しながら楽しむことができます。方丈前の銀沙灘や向月台も魅力的です。さらに、茶室の原型とされる東求堂もあります。銀閣寺をゆっくりと楽しむには、閉館30分前に到着することをおすすめします。この時間帯は人混みも少なく、静かな雰囲気の中で鑑賞できます。


Scroll ▶▶

総門
総門
そうもん

江戸時代後期のものです。

銀閣寺垣
銀閣寺垣
ぎんかくじがき

総門から中門まで長さ50メートルの参道にある竹垣のことで、建仁寺垣を変形させたものです。

中門
中門
ちゅうもん

江戸時代前期のもので、2004年(平成16年)に改築されました。

唐門
からもん

火灯窓があります。

庫裏
庫裏
くり

江戸時代後期の遺構のものです。

書院
しょいん

茶室集芳軒(しょうほうけん)を移築したものです。富岡鉄斎の襖絵があります。通常非公開です。

宝処関
宝処関
ほうしょかん

唐門で方丈の玄関にあたります。花頭窓がついています。

方丈
方丈
ほうじょう

本尊の釈迦牟尼仏が安置されています。正面の額には「東山水上行(とうざんすいじょうこう)」と書かれています。内部には、与謝蕪村(よさぶそん)、池大雅(いけのたいが)による襖絵があります。江戸中期の建造です。

東求堂
東求堂
とうぐどう

1486年(文明18年)に建立された足利義政の持仏堂で、阿弥陀三尊を安置した仏間、義政の書斎であった同仁斎、そして六畳の間から構成されています。まだ、堂内には足利義政像が安置されています。堂名は、禅僧・横川景三(おうせん けいさん)によって名付けられたものです。この建物は、日常生活の住宅としては最古の遺構であり、東山殿造営当時のもので国宝に指定されています。同仁斎は、茶室の原型とされています。

弄清亭
ろうせいてい

弄清亭は、足利義政が香を楽しんだ場所である御香座敷(おこうざしき)を1895年(明治28年)に再建したものです。内部には、日本画家・奥田元宋(おくだ げんそう)による襖絵が施されており、「流水無限(りゅうすいむげん)」、「薫園清韻(くんえんせいいん)」、「湖畔秋耀(こはんしゅうよう)」といった雅やかな作品が、室内に趣ある彩りを添えています。

銀沙灘
銀沙灘
ぎんしゃだん

白砂を段形に盛り上げた砂盛りです。波紋を表現したものといわれています。

向月台
向月台
こうげつだい

白砂を円錐台形に盛り上げた砂盛りです。

八幡社
八幡社
はちまんしゃ

鎮守社と伝わっています。

観音殿(銀閣)
観音殿(銀閣)
かんのんでん

杮葺きの二層建ての楼閣で、下層は書院造りの「心空殿(しんくうでん)」、上層は禅宗様仏堂の「潮音閣(ちょうおんかく)」と呼ばれます。潮音閣に観音像が安置されています。この楼閣は金閣寺(鹿苑寺)の舎利殿、西芳寺の瑠璃殿を模したもので、一般的に金閣と対比されて銀閣と呼ばれますが、実際には銀箔が貼られているわけではありません。室町時代の楼閣庭園建築として現存する唯一のものです。

仙人洲
仙人洲
せんにんす

錦鏡池に浮かぶ島です。

洗月泉
洗月泉
せんげつせん

錦鏡池南東端に落ちる滝です。

展望所
展望所
てんぼうしょ

弁財天
弁財天
べんざいてん

漱蘚亭跡
漱蘚亭跡
そうせんていあと

石組みが今も残されています。

お茶の井
お茶の井
おちゃのい

足利義政が愛用していたお茶の井戸の跡地であり、現在でもお茶会などで使用されている飲料水の源として利用されています。

銀閣寺の歴史年表

1482年
(文明14年)
足利義政が東山山荘「東山殿」の造営を始める。
1486年
(文明18年)
足利義政の持仏堂が建立される。
1489年
(長享3年)
観音殿(銀閣)が上棟する。
1490年
(延徳2年)
足利義政の死後、遺命により東山山荘「東山殿」を禅寺に改める。義政の法号から慈照院と称した。
1491年
(延徳2年)
寺号が慈照院から慈照寺に改められた。東求堂が本堂となる。
1612年
(慶長17年)
相国寺の末寺となる。
1895年
(明治28年)
足利義政の御香座敷(おこうざしき)を再建。
1952年
(昭和27年)
庭園が国の特別史跡および特別名勝に指定される。
1994年
(平成6年)
世界文化遺産に登録された。
2007年
(平成19年)
調査により銀箔が当初より貼られていないことが判明する。

銀閣寺の年間行事

1月7日:慈照院殿忌

5月21日:開山忌

7月中旬:弁天祭

8月24日:地蔵祭

銀閣寺の周辺情報

法然院(ほうねんいん)まで徒歩6分

安楽寺(あんらくじ)まで徒歩6分

霊鑑寺(れいがんじ)まで徒歩7分

大豊神社(おおとよじんじゃ)まで徒歩14分

迎称寺(こうしょうじ)まで徒歩17分

永観堂(えいかんどう)まで徒歩19分

南禅寺(なんぜんじ)まで徒歩24分

参考

銀閣寺公式ウェブサイト、古寺巡礼 京都11 銀閣寺、京都大辞典、京都の禅寺散歩

コメントを投稿

コメントはお気軽にどうぞ