六角堂 本堂
ろっかくどう ほんどう
六角堂の本堂は、六角宝形造といって六角形をしています。なぜ六角堂が六角形をしているのかというと、この形が「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」という仏教の教えを表しているためです。
「六根清浄」は仏教の概念で、「六根」は人間の六つの感覚器官(眼・耳・鼻・舌・身・意)を指し、それぞれ視覚、聴覚、嗅覚、味覚、触覚、そして意識(心の働き)に対応しています。仏教では、これらが欲望や煩悩を生む根源とされています。「清浄」とは、そうした感覚器官から生じる執着や欲望を清め、心を純粋に保つことを意味します。
六角堂の六角形の形には、こうした六つの感覚(角)を取り払い、心を丸く穏やかにして清らかさを目指す祈りが込められているとされています。
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六角堂本堂 正面
ろっかくどうほんどう しょうめん
本尊として如意輪観音像が安置され、脇侍には毘沙門天立像と地蔵菩薩立像が配置されています。如意輪観音は、聖徳太子の持仏と伝えられています。現在の建物は1877年(明治10年)に再建されたもので、2019年(平成31年)に京都市指定有形文化財に指定されました。
扁額
へんがく
六角堂の本堂に掛けられた扁額には、正式名称である「頂法寺(ちょうほうじ)」と記されています。
裏堂
うらどう
六角堂の本堂裏には、不動明王や阿弥陀如来をはじめとする多くの仏像が安置されています。小窓から拝観できます。
六角堂本堂 上から
ろっかくどうほんどう うえから
上から六角堂を眺めると、六角形の形状がよくわかります。WEST18の展望エレベーターからは、本堂の六角形の屋根を上から眺めることができます。