仁和寺の御室桜

にんなじのおむろざくら

仁和寺の御室桜

仁和寺の御室桜の見頃は、例年4月中旬から下旬頃です。京都市内では遅咲きの桜として知られています。境内の中門をくぐった西側一帯には、約200本もの御室桜が植えられ、春になると一斉に花を咲かせて訪れる人々を魅了します。

御室桜は樹高が低く、花も目の高さに咲くことから、別名「お多福桜」とも呼ばれています。「わたしゃお多福、御室の桜。鼻が低うても人がよく」と詠まれたように、昔から庶民に親しまれてきました。1924年(大正13年)に国の名勝に指定され、今なお多くの人々にその美しさを伝えています。

正式名称大内山 仁和寺(おおうちさん にんなじ)
所在地〒616-8092 京都府京都市右京区御室大内33
問い合わせ075-461-1155
参拝時間3~11月:9:00~17:00(受付終了16:30)
御室桜の見頃4月中旬~下旬
参拝料金御室花まつり 特別入山料:大人500円、高校生以下無料
アクセス嵐電「御室仁和寺駅」下車 徒歩3分
京都市バス「御室仁和寺」(10・26・59系統)下車すぐ
JRバス「御室仁和寺」下車すぐ
駐車場普通車100台 ※花まつり期間中8:30開場 17:30閉場(16:30入場終了)
駐車場料金普通車(9人乗りまで)500円
地図

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御室桜
御室桜
おむろざくら

御室桜というのは特定の品種名ではなく、仁和寺の中門内西側一帯に咲く桜の総称です。この一帯は国の名勝にも指定されており、約200本の桜が植えられています。御室桜は江戸時代初期に植えられたと伝えられており、その大半は「御室有明(おむろありあけ)」という品種です。御室桜の大きな特徴は、木の背丈が低いことです。かつては地下に岩盤があるため、根が深く張れず、木が高く育たないと考えられていました。しかし、近年の調査によって岩盤は存在しないことが確認されました。一方で、この地の粘土質の土壌が根の成長を妨げていることから、結果として木が低く育っているのではないかと考えられています。

御室桜と五重塔
御室桜と五重塔
おむろざくらとごじゅうのとう

御室桜と五重塔が織りなす景観は、京都でも屈指の桜の名所として知られています。春になると、背の低い御室桜が一面に咲き誇り、その花々がまるで雲海のように広がります。桜の雲の中にそびえる五重塔の姿は、幻想的ともいえる美しさをたたえ、多くの人々の心をとらえてやみません。

御室桜と観音堂
御室桜と観音堂
おむろざくらとかんのんどう

観音堂の目前には、およそ200本の御室桜が広がります。春の仁和寺ならではの風景です。

泣き桜(揚道桜)
泣き桜(揚道桜)
なきざくら(ようどうざくら)

遅咲きの御室桜のなかでも、最後に花を咲かせる一本の桜があります。かつては、その遅咲きぶりから「泣き桜」と呼ばれ、春の終わりを告げるように静かに咲く姿が人々の心を打ちました。現在では「揚道桜(ようどうざくら)」という名が付けられ、仁和寺の境内にただ一本だけ残る、特別な桜として大切にされています。

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