上賀茂神社 烏相撲
かみがもじんじゃ からすずもう
毎年9月9日、上賀茂神社で行われる重陽節句(ちょうようのせっく)の本殿神事の後に執り行われる神事です。細殿前に設けられた土俵で、刀禰(とね)が烏の鳴き声を模倣し、その後、小学生の児童たちが禰宜方(ねぎかた:左)と祝方(ほうりかた:右)に分かれて相撲を奉納します。葵祭の斎王代も見守ります。
烏相撲の由来は、上賀茂神社の祭神である賀茂建角身命(かもたけつのみのみこと)が、神武天皇の東征を先導した際、八咫烏になって天皇の弓先に止まったという故事に由来します。この故事から、鴨県主族は「烏族」と呼ばれるようになり、賀茂建角身命が相撲を神に奉納したことが烏相撲の起源とされています。平安時代から続く歴史あるもので、京都市の無形登録文化財にも指定されています。
正式名称 | 烏相撲 |
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日時 | 9月9日 10:45~ |
場所 | 〒603-8047 京都府京都市北区上賀茂本山339 |
問い合わせ | 075-781-0011 |
地図 | |
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上賀茂神社 烏相撲の見どころ
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土舎
つちのや
葵祭の斎王代や児童が集まり、お祓いを受けます。
ならの小川
ならのおがわ
ならの小川で禊をする子供たち。その後、本殿に入り、重陽神事が行われます。
細殿前
ほそどのまえ
斎王代や子供達は細殿前の土俵へと移動し烏相撲が行われます。
地取り
じどり
禰宜方(ねぎかた)、祝方(ほうりかた)の神職が交代で土俵に上がり、笏(しゃく)を使って土俵に8の字を描いた後、その線をなぞるように歩きます。これによって、必勝祈願を行います。
差符奏上
さしふそうじょう
土俵の上で、烏相撲に参加する子供たちの名前が読み上げられ、名前の書かれた差符を斎王代に手渡し、斎王代がこれを見ます。
烏跳び
からすとび
禰宜方(ねぎかた)と祝方(ほうりかた)から、それぞれ烏帽子に浄衣姿の刀禰(とね)が1人ずつ出て、烏跳び(横跳び)をしながら左右の幄舎(あくしゃ)へ移動します。刀禰たちは、幄舎の中にある弓矢・太刀・扇・円座を持ち出し、何度か往復して立砂の前に立てかけます。
烏鳴き
からすなき
円座を敷いて座り、禰宜方が扇を煽りながら「カーカーカー」と烏鳴きをします。続いて、祝方が同様に「コーコーコー」と烏鳴きをします。これを3回繰り返します。地取りと同様に、必勝祈願の意味が込められた作法です。
立砂の周りを回る
たてすなのまわりをまわる
子供たちを引き連れ、立砂の周りを回ります。禰宜方は左回り、祝方は右回りでそれぞれ3周します。
烏相撲
からすずもう
取組が行われます。1巡した後、勝ち抜き戦が行われます。
烏相撲の歴史年表
- - | 起源は年代不詳 |
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1991年 (平成3年) | 葵祭の斎王代が800年ぶりに斎王に代わって観覧した |