今宮神社やすらい祭
いまみやじんじゃやすらいまつり

やすらい祭は、京都の今宮神社の摂社・疫神社で行われる伝統的な祭りで、毎年4月の第2日曜日に開催されます。祭りの名は、お囃子の一節「やすらへ、花や(花よ、散るな)」に由来するとされています。やすらい祭(やすらい花)は、国の重要無形民俗文化財に指定されており、京都三奇祭のひとつとしても知られています。
祭りでは、赤や黒のシャグマをかぶり鬼に扮した氏子たちが、花傘を掲げ、太鼓や笛、鉦(かね)を鳴らしながら、氏子地域を巡行します。この行列は「練り衆(ねりしゅ)」と呼ばれ、鬼を中心にした一団が進みます。途中、家々の前では、太鼓や笛に合わせてシャグマを振り乱し、踊りながら厄災を払い、無病息災を祈願します。最終的に、今宮神社に到着した一行は、「やすらい踊」を奉納します。
やすらい祭の起源は平安時代にさかのぼります。桜が散り始める季節に疫病が流行したことから、花の霊を鎮め、無病息災を祈るために始まったと伝えられています。現在、この祭りを支える保存会は、京都市北部(洛北)の4ヶ所で活動しており、そのうち2組が今宮神社に向かいます。
また、「やすらい祭が晴れなら、その年の京都の祭りはすべて晴れ、雨ならすべて雨になる」とも言い伝えられています。
正式名称 | やすらい祭 |
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日時 | 毎年4月第2日曜日 |
場所 | 今宮神社:〒603-8243 京都府京都市北区紫野今宮町21 |
観覧 | 無料 |
問い合わせ | 075-491-0082 |
地図 | |
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今宮神社やすらい祭の見どころ
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今宮やすらい花
いまみややすらいばな
12時頃、光念寺(こうねんじ)を出発した「今宮やすらい花」は、約3時間かけて今宮神社へと向かいます。道中、大徳寺にも立ち寄り、17時頃には再び光念寺へと戻ります。

川上やすらい花
かわかみやすらいばな
12時頃、川上大神宮を出発した「川上やすらい花」は、約3時間かけて今宮神社へと向かいます。途中、14時頃に総神社(そうじんじゃ)に立ち寄り、15時頃に今宮神社へ到着。その後、氏子町内を巡行し、再び川上大神宮へと戻ります。

大鬼
おおおに
頭に赤や黒のシャグマをかぶった大鬼です。

小鬼
こおに
シャグマの上に烏帽子をかぶり、胸に太鼓の一種である羯鼓(かつこ)を身につけた二人の子ども。「かんこ」とも呼ばれます。

花傘
はながさ
古くは「傘鉾」や「風流傘(ふりゅうがさ)」とも呼ばれ、直径は約180センチあります。松、桜、柳、椿、山吹の5種類の生花が美しく飾られています。また、この傘の下に入ると、一年間疫病にかからないと伝えられています。
今宮神社やすらい祭の歴史年表
1154年 (久寿元年) | 4月、都の子供たちが風流の装いで楽を奏し、紫野の神社(今宮神社)に参詣する「夜須礼(やすらい)」が、勅命で禁止された。 |
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参考
今宮神社公式ウェブサイト、文化遺産オンライン、京都大辞典
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[1] 匿名さん さん 投稿日: 2025-04-14 19:51:03
今年は雨で行列が中止でしたね。
やすらい祭りの日が晴れなら、京都の祭りは全て晴れという言い伝えがあるみたいですけど、雨なら、、、。