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石峰寺 若冲忌

せきほうじ じゃくちゅうき

石峰寺の若冲忌の写真

毎年9月10日は、江戸時代中期の画家・伊藤若冲の命日であり、石峰寺で「若冲忌」と呼ばれる法要が行われます。この日は、本堂での回向(えこう)に続いて、お墓での墓前回向が行われ、参拝者も自由に焼香を捧げることができます。さらに、若冲の貴重な掛け軸が一般公開されます。


伊藤若冲は、江戸時代中期の京都に生まれた画家で、青物問屋「桝屋」の家業を継いでいましたが、後に絵画の道に進みました。狩野派の技法を学んだ後、中国の宋・元・明時代の絵画にも影響を受けつつ、独自のスタイルで花鳥画を描き上げました。特に鶏をテーマにした作品が高く評価されており、代表作として「動植綵絵(どうしょくさいえ)」が知られています。


晩年を石峰寺で過ごし、当時の住職であった密山(みつざん)と協力して、石峰寺の裏山に「石仏五百羅漢(せきぶつごひゃくらかん)」と呼ばれる多数の石像群を建立しました。これらの石像は、石峰寺の見どころの一つであり、多くの訪問者に人気です。

正式名称若冲忌
日時9月10日 11:00~
場所〒612-0883 京都府京都市伏見区深草石峰寺山町26
問い合わせ075-641-0792
地図

石峰寺 若冲忌の見どころ

本堂での回向の様子
本堂回向
ほんどうえこう

卒塔婆を煙に当てて清め、読経を行います。回向とは、お経を唱えることで得た徳を故人に回すことを指します。

伊藤若冲の墓前での回向の様子
墓前回向
ぼぜんえこう

本堂での回向と同様の法要が行われます。

伊藤若冲の墓
はか

こちらは伊藤若冲の墓です。若冲は晩年、石峰寺の門前に住まいを構え、85歳で生涯を閉じ、石峰寺に葬られました。

伊藤若冲の作品を模した野菜の供え物
供物
くもつ

野菜が供えられ、その盛り付けは伊藤若冲の作品「果蔬涅槃図(かそねはんず)」を模しています。釈迦の横たわる姿を大根で表し、その周りを芋、しいたけ、かぼちゃ、栗などの野菜が取り囲むように配置されています。

石峰寺 若冲忌の歴史年表

2000年
(平成12年)
第一回の若冲忌が行われた