京都の観光旅行ガイド
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阿弥陀寺

あみだじ

阿弥陀寺は、浄土宗の寺院で、生誉清玉(せいよ せいぎょく)によって創建されました。1582年(天正10年)の本能寺の変で織田信長が自刃した後、清玉が信長の遺灰を集め、ここに埋葬したと伝えられ、織田家の菩提寺として知られています。江戸時代には、浄土四十八願寺の第16番にも数えられています。

境内には、信長の墓のほか、本能寺の変で討死した森蘭丸ら120余名の墓があり、江戸時代中期の俳人・蝶夢(ちょうむ)や儒学者・皆川淇園(みながわ きえん)の墓があります。

阿弥陀寺は、創建当初は近江国坂本(現在の大津市)にありましたが、信長の帰依を得て芝薬師町(現・上京区)へ移されました。当時は塔頭11ヶ寺を構える大寺院でしたが、後に豊臣秀吉によって現在地に移転し、信長や森蘭丸らの墓も共に移されました。

通常は非公開ですが、毎年6月2日の信長忌には境内が公開され、寺宝の展示も行われます。寺宝には、信長が使用したとされる槍先や明智光秀の書状、清玉が記した戦死者名簿などが含まれています。

正式名称蓮台山 総見院 阿弥陀寺
山号蓮台山(れんだいざん)
院号総見院(そうけんいん)
宗派浄土宗鎮西派(百万遍知恩寺)
本尊阿弥陀如来
所在地〒602-0802 京都府京都市上京区鶴山町14
問い合わせ075-231-3538
拝観時期通常非公開
見学時間の目安30分
参拝順路特に決められていません
アクセス京都市バス「河原町今出川」(1、3、4、7、37、59、102、201、203、205系統)下車 徒歩8分
市営地下鉄「今出川」下車 徒歩10分
駐車場なし
駐車場料金-
ご利益-
地図

阿弥陀寺の見どころ

阿弥陀寺の見どころは、本堂に安置された織田信長の木像です。また、信長が使用したと伝わる弓掛など、信長ゆかりの品々が数多く展示されています。ただし、通常は非公開のため、拝観できるのは毎年6月2日の信長忌のみです。

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山門
さんもん

山門です。

本堂
ほんどう

本尊として阿弥陀如来像を安置し、さらに織田信長・信忠・信広の木像や、清玉上人像も祀られています。

織田信長木像
おだのぶながもくぞう

織田信長の木像です。信長の没後、およそ1年が経過した頃に作られたとされています。

織田信長、信忠父子の墓
おだのぶなが、のぶただふこのはか

織田信長、信忠父子の墓です。

森蘭丸の墓
もりらんまるのはか

阿弥陀寺の歴史年表

1532~1555年
(天文年間)
生誉清玉(せいよ せいぎょく)が近江国坂本(大津市)に創建。
1555年
(弘治元年)
京都の芝薬師町(今出川大宮)に移る。蓮台野の近いことから蓮台山と称した。
1558~1570年
(永禄年間)
正親町天皇の勅願所となる。
1570年
(元亀元年)
正親町天皇の綸旨を受けて、堂宇を整備。
1582年
(天正10年)
本能寺の変で信長が自刃した後、清玉がその遺灰を集めて当寺に埋葬したと伝える。
1587年
(天正15年)
豊臣秀吉が現在地に移す。その際、信長父子、森蘭丸の他120余名の墓も移した。
1708年
(宝永5年)
宝永の大火に罹災する。
1788年
(天明8年)
天明の大火に罹災する。

阿弥陀寺の年間行事

6月2日:信長忌 - 本堂

参考

京都大辞典、京都・山城 寺院神社大辞典、京都古社寺辞典、昭和京都名所圖會 5 洛中、京都隠れ古寺百選