10月10日、今日はちょっと風邪気味だったこともあり、昼過ぎまでゆっくり休んでいました。最近は急に冷え込んできて、体がついていけていない感じです。

少し体調が戻ってきたので、軽く食事を済ませてから散歩に出かけました。秋も深まってきたので、秋らしい植物を見に行こうと思い、北区紫野にある紫式部の墓所を訪れました。

紫式部といえば、もうご存じ『源氏物語』の作者ですね。その墓所の入り口に建つ石碑のまわりには、コムラサキが植えられています。コムラサキはシソ科の落葉低木で、春から夏にかけて小さな花を咲かせ、秋になると紫色の実をたくさんつけます。花の時期もきれいですが、やはり秋の実の季節のほうが見ごたえがあります。

このコムラサキに似た植物に「ムラサキシキブ」があります。実は私も以前は、紫式部の墓所にあるのだから当然ムラサキシキブだろうと思っていました。しかし調べてみると、ムラサキシキブは枝がまっすぐ伸び、実もコムラサキのように密集せず、まばらにつくのだそうです。つまり、あの枝がしなやかに垂れ、紫の実がたわわに実る植物はコムラサキ。ちょっと勘違いしていましたが、見た目の華やかさでいえば、むしろコムラサキのほうが美しいかもしれませんね。

今日訪れたタイミングが良かったのか、実がとてもきれいに色づいていて、小さな丸い紫の粒がまるで宝石のように輝いていました。しばらくすると実が落ちてしまうので、今がちょうど見ごろのようです。興味のある方は、ぜひ早めに訪れてみてください。