今日は京都植物園に行ってきました。目的は、ある特別な植物を見るためです。その植物とは、開花までに何百年もかかると言われる「観峯玉(かんほうぎょく)」。なんと9月17日に花を咲かせたとのことでした。どうも数日前から急に蕾がふくらみ始めたようで、日本での開花はおそらく初めてだそうです。

これはぜひ自分の目で確かめたいと思い、地下鉄に乗って北山駅で下車、植物園へ向かいました。

観峯玉はメキシコ原産で、年間降水量が300mmに満たない乾燥地に育ち、周囲にはサボテンなど乾燥に強い植物が多いそうです。

園内に入り、真っ先に観覧温室へ。ここは日本最大級の温室で、8つの部屋を巡りながら全長460メートルの順路を進みます。湿度の高い熱帯植物の空間を歩いていくと、他の植物と並んでひっそりと観峯玉が展示されていました。特別な演出はなく、本当に「ぽつん」と置かれている感じです。

実際に見ると、細い枝の先に直径5mmほどのクリーム色の花がついていました。花もとても小さいので、スマホのカメラでズームしてようやく確認できるほどです。

それにしても、なぜ開花に何百年もかかるのか?
植物園の説明板によれば、観峯玉は成長が極めて遅く、1年で数センチ伸びるかどうか。しかも春と秋のわずかな期間しか成長しないとのこと。まさに不思議な植物です。

ちなみに今回咲いている株は樹齢100年にも満たないそうで、職員の方々も「まさか自分の生きている間に花が見られるとは」と驚いていたとか。
花は9月いっぱいは楽しめる見込みとのことなので、ご興味のある方はぜひ訪れてみてください。