先斗町歌舞練場を見学してきた!映画「国宝」のロケ地にもなった場所
投稿日: 2025年09月18日

9月17日、第50回「京の夏の旅」で特別公開されている先斗町歌舞練場に行ってきました。歌舞練場というのは、京都の5つの花街それぞれにある劇場のことで、先斗町にあるものが先斗町歌舞練場です。劇場としての顔だけでなく、芸舞妓さんが芸事を磨く“修行の場”でもあり、学校のような役割も担っています。毎年5月には「鴨川をどり」が上演され、芸妓さん・舞妓さんの舞を楽しむことができます。そんな先斗町歌舞練場を見学しようと思い、家を出たわけです。
先斗町歌舞練場は、その名の通り、先斗町(ぽんとちょう)にあります。場所は京都市中京区、鴨川と木屋町通の間。細い路地に飲食店が並ぶエリアです。ちなみに「先斗町」という地名、京都以外の人にはかなり難読で、初見で読める人はまずいないはず。「ぽんと」の由来はポルトガル語からきているともいわれますが、諸説あってはっきりしません。
そんな先斗町に到着したのは午前10時すぎ。空は曇りで、今にも雨が降りそうな天気。先斗町歌舞練場の中に入ると観光客は老夫婦2人だけで、少し寂しい雰囲気でした。先斗町歌舞練場の見学は、ほかの「京の夏の旅」と違い、ガイド付きツアー形式になっていて、人数がある程度集まるまでは入れません。しばらく待つと30人ほどになり、いよいよ見学スタートです。
建物は昭和2年(1927年)完成の鉄筋コンクリート造(地上4階・地下1階)。つまり築約98年の近代建築。もうすぐ100年建築ですね。玄関ホールにはタイル貼りや漆喰の装飾が施され、モダンな雰囲気が漂っています。その玄関ホールの奥から劇場へ。舞台には緞帳(どんちょう)が降りていて、写真撮影OKでした。緞帳が上がっていると次の公演のネタバレになるため、撮影はできないそうです。ここでガイドさんから、先斗町の成り立ちや花街・置屋の話がありました。
続いて狭い階段を上がり、2階へ。ここからも劇場全体を見渡すことができ、前方には特別席の桟敷席(さじきせき)が並んでいました。桟敷席はお茶屋さんが所有していて、そこに座るにはお茶屋さんを通さなければならないとのこと。さすが花街文化。
私は知らなかったのですが、この先斗町歌舞練場は人気映画「国宝」のロケ地でもあったそうです。ガイドさんも何度か触れていて、今回の見学客の中には吉沢亮さんファンらしき人が大興奮で写真を撮りまくっていました。その熱量に少し感化されて、私も映画「国宝」観てみようかなと思いましたね。
というわけで、今日は先斗町歌舞練場の見学レポートでした。歴史ある建物と花街文化、そして映画の話題まで盛りだくさんで、とても面白い体験になりました。9月30日まで見学できるので、ご興味のある方はお早目に。